おらが語(dialect)研究

方言・弁から、言葉の由来や意味や地域を知ることで、言葉を深く理解したいと思っています。

ぜんざい

 

島根県

島根県

出雲ぜんざい

出雲ぜんざい

関東では

おしるこ(お汁粉)

 英語では

ぜんざい
zenzai

おしるこ
sweet red bean soup 

焼き餅入りおしるこ
sweet red bean soup with a grilled rice cake

白玉団子入りおしるこ
sweet red bean soup with rice cake balls

ぜんざい?

ぜんざい」は、出雲地方の「神在(じんざい)餅」に起因しているそうです。
有名ですが、出雲地方では旧暦の10月に全国から神々が集まります。
このとき出雲では「神在祭(かみありさい)」と呼ばれる神事が執り行われています。
そのお祭りの折に振る舞われたのが「神在(じんざい)餅」だそうです。
その「じんざい」が、出雲弁(ずーずー弁)で訛って「ずんざい」、さらには「ぜんざい」となって、京都に伝わったと言われています。

神々が出雲に集まる旧暦の10月ですが、出雲以外では神さまが不在となっていることから、「神無月(かんなづき、かみなしづき)」と言い、
出雲には神がいますので、「神在月(かみありづき)」と言います。

このことから、「ぜんざい」は出雲が発祥と言われています。
出雲には「出雲ぜんざい学会」というものが存在し、出雲ぜんざいを広めています。
10月31日は出雲ぜんざいの日なんですね。

www.1031-zenzai.com

 

善哉説

「善哉(ぜんさい)」という漢字は「よきかな」とも読むことができます。

善哉(よきかな)は元々仏教語で、「すばらしい」を意味するサンスクリット語「sadhu」の漢訳。

仏典では、仏が弟子の言葉に賛成・賞賛の意を表すときに、「それで良い」「実に良い」といった意味で用いられる。

仏教語の「善哉」がお汁粉を意味するようになった由来はこれを食べた僧があまりのおいしさに善哉と賞賛したためとされ、

また、かの一休禅師が初めてぜんざいを食べた時に「善哉此汁(よきかなこのしる) 」といったことが由来とも言われているようです。

おしることの違い

関東では出雲ぜんざいのようなものを「お汁粉」と言いますよね。
善哉とお汁粉の違は以下のようです。

● 関東

[汁粉]粒あんこしあんで作ったもの
[田舎汁粉]粒あんで作ったもの
[御膳汁粉]こしあんで作ったもの
[善哉]ほとんど汁気のない練りあんを餅や粟などにかけたもの

● 関西

[善哉]粒あんで作ったもの
[汁粉]「こしあんの善哉」こしあんで作ったもの
[亀山 / 金時]ほとんど汁気のない練りあんを餅や粟などにかけたもの 

 そして、関西では、「ほとんど汁気のない練りあんを餅や粟などにかけたもの」を「亀山」や「金時」と呼ぶそうです。
関東では善哉と呼ぶのですが、不思議ですね。

沖縄ではw

沖縄で親しまれている「ぜんざい」は、「甘く煮た金時豆がかかったかき氷」となります。

沖縄で「ぜんざい」を食べる際は、気をつけてくださいw

島根をPR 

自治体の観光PR映像で全国的に注目を集める「永川 優樹」氏と共同で島根県出雲市のインバウンド向け観光PR動画「Izumo,Japan 4K(Ultra HD)-出雲」を企画・制作した動画です。
公開開始から約2週間で視聴回数が550万回を突破したことでも有名ですね。

さすが出雲です。神聖な空気が漂う感じがしますねよね〜。改めてPR必要ないですね。